カーリースとレンタカーの違いとは
カーリースもレンタカーもリース会社またはレンタカー会社から、使用する期間だけ料金を払って車を借りるという点では同じですが、両者は何が異なるのでしょうか。
レンタカーはレンタカー会社があらかじめ用意してストックしている車の中から、希望に合う車種を選んで、時間単位や1日単位の短期間から借りることができるサービスです。レンタカーの所有権はレンタカー会社にあり、車両代をはじめ、各種税金や自動車保険料、定期点検整備代などは全てレンタカー会社が負担していて、利用者は必要な範囲で車を借りることができます。その車は運よく、入ったばかりの新車に遭遇できることもありますが、基本的には不特定多数の利用者がレンタルしているもので、レンタルがスタートしてからの年数や走行距離が長くなっているものも少なくありません。簡単にいえば、中古車を借りているような感覚でもあります。もちろん、プロがしっかり整備して貸し出してくれますから安心して乗れます。
一方のカーリースはどうなのでしょうか。カーリースの場合、一部の業者では中古車を整備したうえで、安く貸しているところがあるものの、基本的には新車が貸し出されます。しかも、利用者が希望した車種をメーカーやグレード、オプションまで含めて指定でき、それをリース会社がディーラーと交渉してお得に購入してくれるのです。いわば、代行して買ってもらい、それを希望の期間貸してもらうといった仕組みです。税金や自賠責保険料などは全てリース会社が払ってくれますが、車検代やメンテナンス費用については、リース会社のサービス内容やプランによって異なります。
プランによっては車検代などもコミコミでリース料が決められることもあります。借りる期間はレンタカーのように時間単位や日単位ではなく、年単位となっており、最短1年といったところもありますが、多くは3年から5年、7年といったプランが用意されているところが一般的です。リース料金は月払いになっており、リース期間にかかる車の代金や税金、自賠責保険料などを月数で分割して払えるため、まとまった出費を抑えられます。
長期利用ならカーリースがお得
では、カーリースとレンタカーのいずれがお得に利用できるのでしょうか。各業者のプランや料金システムによっても異なりますが、長期利用であれば、カーリースのほうがお得です。たとえば、転勤期間中や大学に通っている期間中など3年から4年以上借りたいといった場合や、ずっと車は使いたいけれど、一定期間ごとに新車にお得に乗り換えたい方は新車購入やレンタカーより、カーリースが便利です。
カーリースではリース期間や予定される走行距離がどのくらいかによって、リース期間満了時にどのくらいの価値が残るかを決めます。残存価値が残るほどリース料が安くなりますから、新車を買う場合、日単位や月単位でレンタカーを割高に借りるより有利になります。
短期利用ならレンタカーで
一方、カーリースが利用できない短い期間であれば、レンタカーが便利です。カーリースは一部の業者で中古車を1年から貸してくれるところがあるものの、基本的には最低3年以上といった期間設定のところが多くなっています。そのため、1年未満や月単位、週末だけや旅行期間中だけ借りたいのであれば、レンタカーを利用しましょう。自賠責保険に加えて、任意の自動車保険も付保済みのレンタカーも多いので、低コストで便利に利用でき、友達や親戚などから借りるより安心して乗れるケースがほとんどです。
同じ期間なら便利なのはどっち?
カーリースが借りられる中長期の期間、車を借りたい場合、カーリースとレンタカーのいずれが使い勝手がいいのでしょうか。この点、レンタカーの場合はレンタカーだということを示す「わ」ナンバーのナンバープレートが付けられます。そのため、その知識がある方から見れば、すぐにレンタカーだと分かってしまいます。
これに対してカーリースの場合、所有者はリース会社であっても、「わ」ナンバーではなく、一般の車と同じ扱いなります。表面上は自分の車として利用できるので、マイカーを持っていることをステータスにしたい方にも便利です。
また、カーリースではリースしてもらう車を選定する際にメーカーや車種、カラーやグレードの指定から、オプション装備までプラスして自分好みの車を選ぶことができます。これに対して、レンタカーでは希望車種を指定しても、予約がいっぱいだと別の車で我慢しなければならない場合も少なくありません。
カラーも指定できない場合が多く、オーソドックスな白やグレーなどの車種ばかりが用意されているのが一般的です。カーナビやETCは標準装備されるケースが基本になっていますが、オーディオ類やエアロパーツなどのオプションを自分の好みでつけてもらうことはできないので、長期的に満足のいく車を利用したいなら、カーリースのほうが快適でお得です。
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